父が健在だったころは、家族四人でそろって初詣に行ってたものです。
私が学生だったころまでは、父の運転する車で、ちょっとした小旅行気分で遠くにまで出かけてたもんでした。
そのうち、大宮(現在さいたま市の一部になってる)の氷川神社まで電車で、ってのが定番になりました。
父が健康を害し寝込むようになると、家族それぞれが別々に初詣に行くようになりました。
あとで「どこ行ってきた?」と聞くと、みな氷川神社だったというのです。
母は電車で。私はスクーターで。弟はバイクで。
なら三人そろって行ってもよさそうな気がしますが、父が家で寝込んでいるとき、残りの三人で仲良く出かけることに気まずさを感じてたのかもしれません。
父が亡くなってだいぶ経つのですが、いつしか私、初詣だからといって氷川神社まで足を伸ばすことなく、地元の小さな神社で済ますようになりました。
そのかわりというわけでもないけど、12時を回って年が明けるとすぐ、深夜の神社でお参りを済ますようにしてたのです。
ここでは参拝者に甘酒など振舞ってくれるのですが、日ごろ訪れることがない夜の神社で、甘酒をすすりながら焚き火をぼんやり眺めるなんていうのも、なかなかオツなものだったりします。
それが今年、ふと思いたったように、久しぶりに氷川さんにお参りする気になっていました。
昨年一年の勤め先の落ち込みぶりが引っかかっていたせいかもしれません。
さいわい、この正月はずっと天気がよいという予報だし。
で、氷川神社でおみくじを引いたところ。
出たのが【平】。
……たいら?へい?初めて見たぞ。
「万事につき、思い通りに事が運ばない。焦ったら負け」
みたいなことが書いてある。
オブラートにくるんだ【凶】みたいなもの?
家に帰ってからGoogleで検索しようとしたら
「おみくじ」
と入力しただけで
「おみくじ 平」
という検索キーワードの組み合わせを紹介された。
なんだこれは?と思って調べる人が多いんだろう。
読み方は【たいら】で、
「【末吉】より悪く、【凶】よりはマシ」
くらいのものらしい。
こういう御時世だから、やたら【吉】がでるようだとリアリティがないっていうんで、神社側でもおみくじの中身の配分を考えてるんだろう……と、思いたい。
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